国会産業化政策常務委員会でAsgat鉱床の開発問題を協議し、同問題を担当するワーキングチームが設立された。協議冒頭、G.Yondon鉱業・重工業大臣からAsgat鉱床、Zuun Tsagaan Del蛍石鉱床について下記のとおり説明した。
  • Asgat銀鉱床は、ウランバートル市から西へ1800km、Bayan-Ulgii県のUlgii市から西へ180km離れて位置している。1986年に行われた地質調査で、25平方kmの鉱区に長さが3km、幅が80mの鉱化体が発見された。鉱石が6.4百万t、銅が72.6t、3.3千tのビスマス、31.8千tのアンチモン、2.2千tの銀に加えて、他の合金属が埋蔵している。道路、鉄道、送電線などのインフラが開発されていない、選鉱技術が選定されていないため、開発できず今に至った。「政府行動計画-2020~2024」にAsgat銀鉱床の開発に必要なテスト、調査、投資などの問題を解決すると規定されている。2019年に探鉱権をErdenes Mongol国営株式会社が持っている。Sibigiprozoloto社が作成したFSを再確認し、投資額が123.8百万ドル、収益性が21.3%、新規雇用が500人、売り上げが318.1百万ドル、コストが256.6百万ドル、利益が197.1百万ドルと推定した。計画として2021年にFSを作成し承認し、投資家との交渉を開始する予定。2022年にインフラ開発、追加的な調査を行い、2023年に選鉱プラントを建設し、2024年に生産を開始する予定。現在ロシア、アメリカ、オーストラリアの数社と交渉を行っている。Asgat銀鉱床はロシアの国境に近くに位置しており、鉱床まで行くためにロシア領土に入国しなければならない。またウランバートルから遠く離れているため、機械、設備などをロシア、カザフスタンから輸入しなければならない。以前、ロシアのPolymetall社との協力事業がある程度進んでいた。同社は160km離れている場所に選鉱プラント をも持っている。我々から書簡を送付したが、回答をまだ受けていない状況だ。
  • Zuun Tsagaan Del蛍石が1956年に発見され、1976年に埋蔵量が確認された。1990年まで露天掘り鉱山により採掘されていた。今、坑内掘り鉱山で採掘される4.4百万トン(品位が33.3%)の鉱石が残っている。投資額は395億MNT(約141万714円)だ。
  • 協議後、国会産業化政策常務委員会から同問題を調査し、国会協議案を作成するワーキングチームを設立することを53.8%の賛成率で可決した。

情報源:​Montsame国営公式報道機関