IMFのモンゴル担当ワーキングチームのJeff Gottlieb責任者にインタビューを行った。
  • Q:Covid-19の広がりが収まった後、モンゴルの経済はどのようになると思っているか?
  • A:鉱物資源輸出の正常化、政府支出の増加、国内でのCovid-19からの予防・制限措置の段階的な解除の結果として、経済が回復し始めている。また国際社会からの支援が継続され、多額の資金が提供された。たとえば国際通貨基金(IMF)は、6月にモンゴルへの9,900万ドルの融資を承認した。これらの結果、今年後半には経済成長が回復し(2020年末までにGDPは前年比1%以上の縮小が見込まれ)、2021年には再びプラスになると見られている。
 広い意味では、モンゴル経済は特に鉱業、農業、観光セクターにおいて、大きな潜在性を秘めている。他の多くの国にとって、モンゴルの比較的少ない人口、未開発の資源、急速に発展している2つの大きな市場との隣接はうらやましいことだ。これらのリソースを最大限に活用するには、財政および金融政策の不安定性を軽減し、法的環境を投資家にとってより予測可能にし、主要商品の輸送のためのインフラストラクチャーを改善する投資環境を育てる必要がある。 IMFはモンゴルをこのようなリソースを利用できるため、全面的に支援できる。
  • Q:IMFのEFF・プログラムの実施による結果として、モンゴルにとって主な成果は何だと思うか?
  • A:モンゴルの政権者は、EFF・プログラムの支援を得て政府デフォルトを回避し、モンゴル人の生活水準を比較的改善するための基礎を築いた。この成果に繋がった政策の革新は、過度の財政赤字と予算以外の支出を回避する決定的な決断だった。その結果、GDPの88%を占めていた政府債務は70%に下がり、モンゴルはパンデミックの時に経済と人々を支援して、現在の政策を行える資産を確保できた。
  • Q:近々、モンゴルは借金を返済し始める。国内および世界経済の不確実性が高まる中、何に注意すべきか?
  • 世界経済が不確実性の時に、モンゴル政府は高額の債務を返済すべき。2021年以降、政府政は財政赤字を低減し、モンゴル銀行の外貨準備高の着実な増加に焦点を当てることにより、債券を返済できるだろう。
  • Q:金融・銀行システムにおける最大の懸念は何か?どのような対策を講じる必要があると思うか?
  • A:最初に注意すべき2つの問題がある。商業銀行が十分な自己資産を確保しているか否かを確認する、また不足している場合、中銀から本格的に要求できる環境の整備が重要だ。2019年に実施された検証では、一部の銀行が近年追加した資本のほとんどが違法であることが確認された。パンデミックによる経済の縮小に伴い、銀行の「健康」が悪化している恐れがある。商業銀行に十分の自己資産を要求することは、預金者のお金を保護するだけでなく、銀行が民間部門に持続可能な資金を提供するための条件も作り出す。
情報源:Unuudur.mn