格付け会社Fitchがこのほど、モンゴルの長期信用格付けと短期信用格付けについて「B」を維持、信用格付け見通しを「安定的」と格付けした。
  • Fitchは、格付け維持の原因に持続的な経済成長、財政及び行政の改善を挙げながら、脆弱な経済構造と環境変動の影響に対する外部バッファー不足が急激な不安定をもたらす要因にもなるため、信用格付けを格上げしなかった。
  • Fitchは、「2018年度、財政黒字はGDPの2.6%に当たる予算が予測を上回った。歳入拡大向けの措置を取っておらず、2019年5月の予算報告書によると、歳入と歳出が共に上昇。さらに、2020年の国会総選挙を前に歳出が急に増加し、黒字収支を維持できるかは不明だ」と指摘した。
  • 同会社は、モンゴルの予算赤字は2020年に4.0%に至る見込みであり、政治的なリスクが大きな影響を与える傾向。急速な経済成長を背景に政府全債券(GGGD)も急に縮小。2019年末に政府全債券はGDP比60%までに下がり、その後も2020年から徐々に下がっていくとの見方である。しかし、高水準の予算赤字は継続するため、GDP対政府全債券比率は「B」ランクの国々の平均数値を上回る見通し。
情報元:Eagle.mn