歳入の30%以上は鉱山製品から構成.特に銅精鉱,石炭と深く関係している.2018年10月中旬からGashuunsukhait通関所の石炭輸出事業が鈍化.一方,中国政府は年末まで石炭輸入を制限.従って来年,予算予測とおりの石炭を輸出できるか,予算修正を行うリスクがあるかという課題が発生. 本件についてCh.Khashchuluunエコノミスト(元開発改革委員会委員長),Kh.Bulgantuya財務副大臣に質問したところ,回答は下記のとおり.
  • Ch.Khashchuluunエコノミスト(元開発改革委員会委員長):モンゴルの石炭業にリスクはあることはある.しかしダウン,困難はない.世界石炭市場もダウンしていない.中国政府は2018年12月まで石炭輸入量をある程度制限.2019年が明けてから,石炭輸出量が増加する見込み.中国、オーストラリアで供給ショックが発生.簡単に言えば原料炭が不足する.世界市場で,鋼鉄価格が上昇している.7つの鉄道開発案件の実施を発表したが,鋼鉄と原料炭の需要が伸びる.
  • 経済政策面で評価すれば,2018年は好調だった.金融政策,金融市場において予測以上だった.このような効果に至ると国会,政府,中銀も予測しなかったであろう.政策の結果,且つ,市場状況も好調だった.私は2019年を明るくみている.
1つ目,Oyu Tolgoi案件において無事に進んでいれば,2019年に経済的なショックに直面するリスクはない. 42百万t/年の石炭を輸出できなくても,世界市場で銅価格は安定的に上昇すると世銀の調査で強調された.

2つ目,2019年に国内で製油所開発案件が続けて行われる.早期に行われている案件だ.成功すれば経済性に大きく貢献する.且つ、Tavan Tolgoi炭田のIPOが実施されれば,非常にプラスの影響を与える.同IPOを2019年第3四半期以内に実施しなければ,国会選挙が近づき延長される恐れもある.

3つ目,南ゴビ県でOyu Tolgoi案件向けのCHPが開発されれば,10億USDの投資が入ってくる.2桁に至る潜在性がある.
  • Kh.Bulgantuya財務副大臣:2018年度の予算には28百万t/年の石炭を輸出すると予測していたが,事実状,36.5百万t/年になる見込み.2019年に42百万t/年を輸出すると計画した要因は下記のとおり.
  1. 国境通関所の改善案件を行った他,中国側と協力し手続きを自動化する事業を行った.2019年には,350百万USDの無償援助を通関所のインフラ開発案件に融資予定.且つ,歳出から700億MNTを機械更新案件に投資予定.
    • 1200~1500台/日の輸出を行えば,42百万t/年の輸出を確保できるとみなしている.
情報元:itoim.mn