世界銀行は、2026年の経済成長率を5%と予測した一方、アジア開発銀行(ADB)は5.7%の成長を見込んだ。両者とも、経済は比較的安定を維持するものの、前年の高成長からはやや減速するとの見方で一致している。
世界銀行は、鉱業と農業の両分野について、前年のような高成長を維持するのは困難と分析。その要因として、地政学的な不確実性や国際紛争の継続を挙げ、これが成長の抑制要因になると指摘した。国際貿易の見通しも依然不透明であり、中東情勢の緊張が長期化すれば、需要の減退や資源輸出の減少、さらに生産コストや物価の上昇を招き、経済成長の鈍化につながる可能性があるとしている。
一方で中期的には、大規模なインフラ整備が継続し、内需が比較的安定することから、2027~2028年の平均成長率は約5.5%になると見込んだ。
アジア開発銀行はこれよりやや楽観的な見方を示し、中東情勢は短期的に安定に向かうと想定。鉱業が引き続き経済の主要な牽引役になるとした。特に、Oyu Tolgoi鉱山の地下開発の進展や石炭需要の安定が成長を支えると分析した。
ただし、エネルギー価格の上昇や供給網の混乱、外需の減速は依然としてリスク要因とされる。2027年には鉱業の拡大に加え非鉱業部門も活発化し、国内総生産(GDP)成長率は6%に達する可能性があるとしている。
インフレ見通し
物価上昇についても、両機関の見通しはおおむね一致している。
世界銀行は、財政支出が想定以上に拡大した場合、短期的には成長を押し上げるものの、対外収支の悪化とインフレ圧力の高まりを招く可能性があると指摘。燃料や食肉価格の上昇を背景に、2026年のインフレ率は8.5%に達すると予測した。ただし、金融引き締めの効果により、2027年は7.8%、2028年は7.4%へと徐々に低下すると見込む。
ADBは、2026年のインフレ率を7.8%、2027年を6.8%と予測した。中東情勢が長期化すれば輸送費や食品価格が上昇し、家計の購買力低下につながると警告。さらに、世界的なエネルギー価格や肥料価格の上昇、供給網の混乱がインフレ圧力を強め、消費を抑制する可能性があるとした。
政策提言
世界銀行は、経済の耐性強化と産業の多角化の重要性を指摘。競争力向上に向けてインフラ整備の遅れを解消し、レアメタル分野の発展や災害対応能力、気候変動への適応力を高める必要があるとした。
また、ウランバートルへの人口・企業集中は生産性向上に寄与している一方、過度な集中は将来的に経済成長を制約する可能性があるとして、交通効率の改善や地方との均衡ある発展の推進を求めた。
アジア開発銀行は,不確実性が高まる中で経済の強靱性を高め,長期的に持続可能で多角的な成長基盤を構築する必要があると指摘.マクロ経済の安定維持に加え,外部ショックへの脆弱性を低減する投資の拡大が重要とした。具体的には、非鉱業部門の育成、食料とエネルギーの安定供給の確保、さらにエコシステムに基づく新たな金融手法の活用を提言した。
情報源:itoim.mn




















