豪州系エネルギー企業TMK Energyは、同社が推進する石炭層メタン(CBM)Gurvantes XXXVプロジェクトにおいて、2024年11月のガス産出量が前月比18%増加し、過去最高を更新したと発表した。

圧力低下が順調に進み、メタンガスの自然噴出が加速している。石炭層メタンの採取は、坑井内の水を継続的に汲み出して地層圧力を下げ、圧力低下に伴いメタンガスが自然放出される仕組みである。TMK Energyによれば、同社が運用するLucky Fox試験坑井群では、ガス採取に必要な水圧低下が順調に進んでおり、ガス量・排水量ともに想定を上回る成果が得られている。

2024年11月の坑井データでは、排水量は1日493バレル、ガス産出量は466立方メートルとなった。これは前月から大幅な増加であり、坑井内の水圧が安定的に低下していることを示している。さらに11月14日には、1日当たり527立方メートルのガス産出を記録し、過去最高値を更新した。同社は8月から新たな管理・運用計画を導入しており、その効果によりメタンガス産出量は4ヶ月連続で増加している。

最新の新掘削坑井でも高いガス流量が確認されている。低回転ポンプを使用したにもかかわらず高いガス流量を維持しており、新しい掘削および圧力管理戦略の有効性が示された。Gurvantes XXXV鉱区は8,400平方キロメートルに及ぶ広大なエリアを有し、Shiveekhuren検問所から50キロ以内に位置する戦略的地域である。

同鉱区の推定ガス資源量は、確認埋蔵量が1.2兆立方フィート、さらに5.3兆立方フィートの追加資源が存在する可能性があると評価されている。TMK Energyは2026年に向けて、坑井内圧低下プロセスのさらなる加速と、ガス産出量増加を目的とした新規掘削プログラムの実施を計画している。同社はGurvantes XXXV鉱区を、モンゴルにおける最大級のガス開発案件へと発展させる方針を示している。

情報源:itoim.mn