モンゴル中央銀行は、銀行セクターのリスク耐性が「正常水準を維持している」と発表した。貸出全体の伸びは鈍化傾向にあるものの、依然として比較的高い水準を保っているという。
同銀行によると、個人向け消費ローンの増加が減速する一方で、企業向け融資の伸びは高水準を維持している。今後は「消費者ローンの質に一層注意を払う必要がある」と警鐘を鳴らした。国家統計局の報告では、2025年第3四半期末時点で融資残高は43兆MNTに達し、前年同期比22.1%増となった。このうち不良債権残高は2.2兆MNTで、同12%増。全体の5.2%が不良債権、4.4%が注意債権に分類されている。
モンゴル中央銀行は、金融機関に対し融資情報の収集・更新・共有体制を改善するよう呼びかけ、「情報の質向上はリスク管理を強化し、金融システムの安定維持に寄与する」と強調した。また、国際経済の不確実性が続く中で、マクロ経済および金融安定の維持が引き続き重要な課題であると述べている。

情報源:Bloomberg