オーストラリア証券取引所(ASX)に上場する資源開発会社Jade Gas Holdingsは、香港証券取引所での重複上場を検討していることを明らかにした。モンゴルで進める炭層メタン(CBM)開発事業の進捗を背景に、資金調達と市場拡大を図る。

同社は2025年9月末までの四半期に500万豪ドル(約4.8億円)を調達。自社株買いプログラムを開始し、さらに210万豪ドルの追加資金を募る計画を進めている。モンゴル南部の「ウランヌール」鉱区に設置した2本の生産井が順調に推移しており、ガス流量の増加が見込まれるという。Tavan Tolgoi炭層メタン(CBM)プロジェクトの一環として生産された液化天然ガス(LNG)は、現地企業UB Metanに販売する条件付き契約を締結済みで、近く初のガス販売収入を得る見通しだ。

さらに同社は、国内外の企業との新たな協業関係の構築にも意欲を示している。この発表を受け、31日の取引では株価が6.7%上昇。取引量は20日移動平均の約7倍に達した。ただし、9月以降は株価の上昇分をほぼ失い、10月単月では30%下落するなど、値動きは依然として不安定だ。

Jade Gasはモンゴルでのメタンガス生産を軸に、アジア市場への供給拡大を狙う。香港上場を通じて、中国本土を含む投資家層の拡大を目指す構えだ。

 
 
 

情報源:Bloomberg