国際的信用格付け機関 Moody’s は、2025年10月16日付でモンゴル国の主権信用格付けを 「B1/安定的(Stable)」 に引き上げたと発表した。これにより、モンゴルの格付けは2年連続で上昇し、同国の財政運営および経済基盤の強化が国際的に認められた形となった。Moody’sは、今回の格上げに寄与した要因として以下の4点を挙げている。
 
  • 政府債務管理の最適化と財政規律の強化 により、再融資リスクが低下したこと。
  • 鉱業製品の多様化政策の成功 が経済の安定成長を支えたこと。
  • 一次資源価格の変動に左右されない経済指標の改善 が確認されたこと。
  • ガバナンスおよび制度改革の進展 により、政策実行力が高まったこと。
 
Moody’sは、これらの取り組みがマクロ経済の安定性を高め、モンゴル経済をより持続的な成長軌道へ導いていると評価している。
 今回の「B1/安定的」への引き上げは、モンゴル政府の国際債券の価値上昇をもたらすだけでなく、国内主要7銀行や民間企業の格付け改善 につながる可能性が高い。
 信用格付けの上昇は、海外からの投資を呼び込みやすくし、国債および企業債の資金調達コストを低減し、経済成長の安定化を促すといった複合的なプラス効果をもたらす。Moody’sによる2年連続の格上げは、モンゴル政府の健全な財政運営と経済多角化戦略が国際市場から信頼を得ている証といえる。今後も鉱業以外の産業強化や制度改革の継続が、同国の中長期的な信用力向上に重要な鍵となる見通しだ。

情報源:gogo.mn