G.Damdinnyam産業・鉱業大臣は、10月1日に開かれた「Oyu Tolgoi協定に関する監査特別委員会」の会合で、Oyu Tolgio鉱山関連の協議状況について下記のとおり説明した。
  • 「今回の交渉では、国民全体により多くの利益が行き渡るよう取り組んでいる。そのため、Entrée Gold社が保有している2件の鉱業ライセンスをOyu Tolgoi社へ移転することはできない。
我々の作業部会の判断では、まず現状の問題を明確にし、解決策を確立するまで新たな契約は締結しない方針だ。さらに、Entree Goldに関しては、モンゴル国として別途の投資協定を締結すべきという強い立場を取っている。ライセンス移転の問題には国家が必ず関与すべきであり、国際仲裁裁判所の判決にも“ライセンス関連部分についてはモンゴル国の法令に従う”と明記されている。したがって、この件でリスクは存在しないと理解すべきだ。税務当局、ライセンス関連の国家機関、及び当省の見解としても、これらのライセンスを移転する計画はないと理解して差し支えない。」


モンゴル政府は現在、Oyu Tolgoi鉱山に関して4つの主要分野で交渉を進めている。
大臣は今回の協議について、「過去の過ちを繰り返さず、“ワンストップ政策(統一窓口)”の下で、一元的な管理体制を確立して交渉を行う」と強調した。この新しい協議体制には、産業・鉱業省に加え、
 
  • Oyu Tolgoi社におけるモンゴル側代表3名、
  • Erdenes Mongol社、
  • Erdenes Oyu Tolgoi社、
  • 政府事務局、法務・内務省、財務省
などの国家機関が統一方針の下で組織的に参加している。
 
交渉の優先順位と目的
政府は、モンゴルにとって最も喫緊の課題を優先的に取り扱い、短期・中期的に国民や国家財政に具体的な利益をもたらす項目を段階的に整理しているという。大臣は最後に、「今回の交渉の成果として、モンゴル国民、国家、そして“資源基金”により大きな利益が還元されなければならない」と強調した。

情報源:Mongolianminingjournal