モンゴルは水資源の制約、飲料水の供給不足、廃水処理など水管理に関する多くの課題を抱えている。こうした状況を改善し、持続可能で環境に配慮した発展を促すため、Golomt銀行は国際金融公社(IFC:International Finance Corporation)と総額1億6,000万ドルの融資契約を締結した。この融資は、IFCがモンゴルの金融セクターに対して実施する初のBlue Finance投資であり、フランスの開発金融機関ProparcoおよびスイスのBlueOrchard Financeが一部を共同出資する。
 
  • 資金の目的と活用分野:今回の資金は、モンゴル国内における環境・水資源分野の改善および中小企業(SME)支援を目的としており、
    総額のうち最大60%を環境に優しいプロジェクトに、さらにその25%までを水資源関連分野(節水設備、水質浄化、再利用など)に充てる。
残りの資金は、地方の中小企業や女性起業家の事業支援に分配される予定である。
 
  • Golomt銀行の取り組み
Golomt銀行の「グリーンファイナンス」ポートフォリオは、2025年時点で**3,500億MNT(約9,000万ドル)を超える規模に拡大している。
今回の資金を通じて、同行は以下のようなプロジェクトを推進する方針だ。
  • 安全な飲料水供給の改善
  • 節水型設備や生産ラインの導入
  • 廃水処理・再利用システムの構築
  • 省エネ・断熱型の建物や住宅建設
  • 再生可能エネルギー関連プロジェクト
 
関係者コメント
A.Odonbaatar氏(Golomt銀行 最高経営責任者)
「IFCからの長期融資は、当行の持続可能な金融活動が国際的に認められた証です。私たちは“グリーンウォッシング”を避け、実際に社会へ良い影響を与えるプロジェクトに資金を投入します。今後は“ブルーファイナンス”という新たな金融商品を市場に紹介し、特に女性主導の中小企業を重点的に支援していきます。」
Mathieu Le Blanc氏(IFCモンゴル常駐代表)
「Golomt銀行との協力を通じて、モンゴルにおけるグリーン・ブルーファイナンスの拡大を支援できることを嬉しく思います。本プロジェクトは、世界銀行グループが掲げる『モンゴル経済の多様化と強靭化』戦略に合致しています。雇用創出、投資促進、ジェンダー平等の推進など、複合的な効果を目指します。」
 
情報源:news.mn