2025年9月29日、Bloombergによると、モンゴルはカナダのフレーザー研究所が毎年発表する「世界経済自由度指数」で前年より6ランク後退し75位となった。2023年以降、合計で15ランク後退しており、現在はウガンダ、ブータン、カザフスタンの後塵を拝している。 ただし、全165か国・地域の中では依然として「第2ランク(良好)」に分類されている。

評価の内訳

  • 改善した分
    • 政府の規模
    • 通貨の安定性
  • 評価が下がった分
    • 法制度と財産権
      → この項目の悪化が総合スコアを押し下げた。

法制度と規制環境

モンゴル経済発展省の調査によると、現在有効な933本の法律のうち、事業活動や投資、貿易に直接・間接的に関連する法律は368に上る。その中には、事業活動を制限・禁止したり、追加の許可を義務付けたりする規制が少なからず存在していると指摘されている。

新たな法制度の導入

政府は20251031に国会へ「事業環境改善のための法案パッケージ」を提出する予定で、その中には初めてとなる「経済自由に関する法律」が盛り込まれている。

官民連携の強化

同法案には以下の分野を民間事業者に移譲できる仕組みが盛り込まれている。
  • 教育サービス
  • 医療サービス
  • インフラ・公共サービス
  • 技術ソリューション
さらに、企業からの提案を協議・助言する「経済評議会」を新設し、首相が議長を務める予定だ。ただし、米国商工会議所(AmCham Mongolia)は、仕組み自体は前向きであるものの、実施に関する具体的な規定が不足しているため、民間企業の積極的な関与が引き続き不可欠だと強調している。

情報源:Bloomberg