今年上半期に政府が国際市場で取引した外債残高は、25億2,800万ドル(9兆530億MNT)だった。詳細は以下の通り。
 
  • Nomad債の残高:1億7,630万ドル(6,310億MNT)
  • Century-1債の残高:4億2,000万ドル(1.5兆MNT)
  • Century-2債の発行残高:5億5,800万ドル(1.9兆MNT)
  • Century-3債の残高:3億5,100万ドル(1.2兆MNT)
  • Century-4債の発行残高:5億1,100万ドル(1.8兆MNT)
  • Centure-1/31債の発行残高:5億1,000万ドル(1.8兆MNT)
 
 上記の債券の最初の返済は、Nomad債の6,310億MNTで、来年4月に期限を迎える。しかし、政府は上記の債券、つまり高金利債券の債務返済に代えて、低金利の長期債券の新規発行を試みている。
 こうした状況を受け、政府は国会を通じて首相に10億ドルを上限とする外債発行権を付与し、これは来年度の予算に反映されている。
 新規外債発行が債務借り換えのみに用いられるのであれば合理的な措置と言えるかもしれないが、財政赤字の穴埋めに用いられる場合、財政の安定性を損なうリスクがある。来年度の予算案では政府債務借り換えのリスクは低いと評価されているが、過去には商業条件付き外債の発行額を段階的に削減し、多額の外債支払いを解消した事例もある。例えば、2021年から2024年にかけて、Century-1、Century-2、Century−3の債券に基づき、合計29億ドルが返済された。 
 変動金利の対外借入金は、政府の対外債務総額の29.8%を占めている。対外債務の比率が増加している理由は、政府の債務コストを削減するため、低金利の優遇対外借入金で資金調達を行っているためだ。
 政府は既に新規債券を発行し、Khuraldai債の返済期間を5年間延期した。
そのため、B.Javkhlan財務大臣は、再び外債を発行し、他の債務を返済することで、対外債務の資金調達を試みているが、総債務の増加は長期的な安定に対するリスクとして依然として存在することを改めて認識しておく必要がある。

情報源:eguur.mn