モンゴル経済の主要製品である石炭輸出が、今年1月~4月までに激減した値が出た。国家統計委員会が出した貿易報告書によると、上記期間に石炭輸出収入が12億3千万ドルに減少し、国家外貨収入および予算遂行に負担をかけている。
 今年1月~4月まで、モンゴルは全2280万トンの石炭を輸出し、17億6千万ドルの輸入を得た。これは2024年同期と比較して価格は41.2%つまり12億3千万ドル減少した指標だ。しかし褐炭は220万トンを輸出し、7800万ドルの収入を得たのは、前年同期比3倍に増加した。
 モンゴルの石炭輸出がこのように下落した主な要因は、輸出の実際量より多い世界市場における石炭価格が急激に下落したことと関係がある。石炭の国境平均価格はピークに達した2022年以降、持続的に減少し続け、今年4月の時点で1トン当たり67ドルになっていた。
 世界市場で石炭価格が2025年第1四半期に21%下落したのは、中国を筆頭にアジア諸国の輸出が弱まり、海運供給が増加したことに関係する。この減少傾向は4月も継続し、1トン当たり平均価格99ドルに達した。言い換えれば、2025年に年の値で27%減少した。地政学的な緊張および世界の諸国の経済政策の不明確な状態が貿易に負担を与えているのがこれである。
 2025年はじめの4か月の輸出指標は、モンゴル経済が石炭市場価格、中国の需要に過度に依存しているのに変わりがない状態に関係している。石炭の実際の量はまだ減少していないが、価格の下落によって輸出収入がほぼ半分の割合で減少した。

情報源:Mongolianminingjournal