中国の石炭価格の下落は深刻化すると予想される。中国石炭輸送供給協会によると、主要港の石炭備蓄量は記録的な水準に近く、昨年の同時期の3倍に上る。これにより、昨年20%以上下落した石炭価格がさらに下落するリスクが生じている。
 Morgan Stanleyのアナリストらは、石炭価格の下落はまだ限界に達していないと強調している。Bloomberg Intelligenceはまた、「石炭価格が1トン当たり400元を下回れば、中国の炭鉱会社の大半が損失に直面する可能性がある」と推定している。これは現在の石炭価格より40%安い。
 中国の石炭採掘をリードするChina Shenhua Energyは、今週、収益性の低下を報告した。在庫量が膨大だったため、石炭部門の予算が削減され、海外への石炭注文が停止されたことが明らかになった。
 この状況は、国内の小規模鉱山にとっても特に厳しい。例えば、山西省の企業は従業員の賃金を削減し、中には操業を停止せざるを得ない企業もあった。

情報源:Bloomberg