8月16日、L.Oyun-Erdene首相が政府行動計画2024~2028を国会に提出しスピーチしたところ概要は下記のとおり。
 連立政府を設立した3党は「急速な発展のための勇気」協定に署名し、政府行動計画2024~2028を国会に提出した。この計画全体は、モンゴルの長期政策である「ビジョン2050」、新復興政策、3党の行動計画を組み合わせることにより、開発問題を迅速に解決し、長年政治的に行き詰まっていたプロジェクトの結び目をほぐすことを目的としていると考えられる。
 また、我が国の主要輸出品である石炭の耐用年数は残り10年を切っており、経済多角化に向けた大胆な措置を講じる必要がある。だからこそ政府は、開発を追わず、4年間で577の活動、4つのグループ、4つの主要分野、4つの目標を含むプログラムを提示しているのだ。
このプログラムの実施には約120兆MNTの投資資源が必要となる。この金額のうち、国家予算から賄えるのはわずか 12.3% だけだ。だからこそ、このプログラムの基本的な考え方は、国家予算を車輪として民間セクターの増殖、奨励、活性化を図り、投資法的環境を国際レベルに改善することを目的としていると考えられる。この目的を実施するために、
  • 今後4年間で5~6%の経済成長を維持する
  • インフレ率を一桁に維持し、
  • プラスの国際収支を維持し、外貨準備を増加させ
  • 経済的自由の状態と世界的なイノベーション指標を改善し
  • 一人当たり国内総生産を 8,000 ~ 10,000 ドルにする経済計画を集中的に実施する必要がある。
過去4年間で、我々は国境検問所の通過能力を引き上げ、輸出を倍増させ、国内総生産を37 兆MNTから68.9兆MNTに増加させた。政府は経済拡大のために次の14のメガプロジェクトを強調している。
  1. Gashuunsukhait-Gantsmod検問所の越境線、Khangi-Mandal検問所の越境線、Shiveekhuren-Ceke検問所の越境線と貨物積替えターミナルの建設を完了し、輸出能力を4000万トンに増加し、輸出収入を2倍にする。鉄道により石炭の輸出能力は3倍になり、旅客と貨物の通過能力は 2 倍になる
  2. これらの越境線接続の完成により、東部の垂直軸Bichigt-Ereentsav鉄道と西部の垂直軸Shiveekhuren-Artsuury鉄道の建設のための基本条件が整う
  3. Tavan Tolgoi450MW火力発電所が建設される。Oyu Tolgoiプロジェクト交渉については、長年議論されてきたこのプロジェクトが動く可能性が出てきた。 年間32億kWhの電力を生産し、Oyu Tolgoi鉱床やTavan Tolgoi鉱床、その他南部地域の戦略的鉱山プロジェクトの電力消費を国内から供給することが可能となる。
  4. 90MWのErdeneburen水力発電所は年間3億6600万kWhの電力を生産し、西部地域に100%の信頼性と中断のない電力を提供し、国内のエネルギー生産を増加させる
  5. 310MWのEg川水力発電所プロジェクトの実施により、輸入手数料が2500万ドル節約され、原石炭消費量が43万9000トン削減され、温室効果ガス排出量が70万9000トン削減される。バイカル湖への影響評価が急務であり、この計画が遅れれば第三発電所を増設しなければならない
  6. 再生可能エネルギーの生産に向けて政策を前進させる。調査によると、モンゴルには 2,600 ギガワットの再生可能エネルギー資源がある。このようにして、国内の電力不足を補うだけでなく、経済を多様化し、温室効果ガス排出量を削減し、炭素クレジット取引に参加して追加収入を得る機会が生まれる。これらのプロジェクトの実施には、航空輸送の自由化と同じくらい大胆なエネルギー自由化政策が必要だ。
  7. ゴビ地域に必要なヘKherlen-Toono送水線、Orkhon-Ongi送水線およびKherlen-Toono複合施設が建設される。このプロジェクトの実施により、Ongi川とUlaan湖が回復し、水位が安定し、人口と家畜に地表水を供給し、湖地域の生態系と生物多様性が回復し、砂漠化が緩和される。ゴビ地域の灌漑がなければ、他の主要な経済プロジェクトを推進したり、黄砂嵐と戦うことは不可能だ。
  8. モンゴルとフランスはウラン生産、原子力発電所の共同プロジェクトを開始する。 第三の隣国の投資によるこのプロジェクトは、年間2,500トンのウランを抽出して輸出し、予算に10億ドル以上の税収をもたらし、1,000人以上の雇用を創出すると予想されている。環境評価と発電所交渉は緊密に行われるべきである。Oyu Tolgoi投資協定で犯した過ちを繰り返してはならない。
  9. 石炭化学およびコークス化学コンビナートが設立される予定。ゴビ地域の鉱物資源を基盤とした付加価値の高い重工業を発展させ、加工産業を一段と高度化することで、輸出収入を増加させ、原料国際価格への依存を軽減することが可能となると考えられる。石炭水素化、石炭洗浄するための技術的解決策を考え出すことができるはずだ。
  10. 銅加工コンビナートの設立により、56万トンの銅精鉱を処理し、陰極銅12万5千トン、金72kg、銀地金38.2トン、単体硫黄18万2千トンを生産し、11億ドルの販売収入を得ることが可能となりる。3つの場所から 1つを選択し、自然影響評価を分析する
  11. 鉄鋼工場を設立し、国内の鉄筋およびその他の鉄鋼製品のニーズに十分に応えるという目標の枠内で鋼ビレットおよび製品を100万トン生産し、建築鉄筋、山形鋼、線材などの製品を生産する。国内の建築補強ニーズに十分対応することが可能となる
  12. 石油加工コンビナートが完全に稼働すれば、年間150万トンの原油から150万トンの原製品が抽出され、国内の石油消費量の約55%が同コンビナートから供給される
  13. Oyu Tolgoi鉱床を拠点とする金精錬所プロジェクトの実施は、濃縮された金の割合を増やし、国際市場で販売し、外貨収入を増やす機会となる。政府は地質探査を強化し、第2番目Oyu Tolgoi鉱床と第2番目のTavan Tolgoi鉱床の発見に注力する
  14. 国家衛星ネットワークを確立する。これにより、居住地に関係なく、国民はインターネットに接続し、情報に平等にアクセスし、政府サービスに直接参加する機会が得られる
 
「急速な発展への勇気」「モンゴル政府の2024~2028年行動計画」の承認に関する国会決議案について議論し、決定するようお願いする。
 
情報源:News.mn