Nationalinteresのウェブサイトに掲載された記事「Mongolia Is Critical to Europe's Energy Transition」の概要は下記のとおり。
  • モンゴルの輸出の90%は鉱業に依存している。2023年10月、フランス国務訪問中のモンゴルU.Khurelsukh大統領は、フランス政府所有企業Orano Groupによるモンゴルへの17億ドルの投資を開始する重要な協定に署名した。この協定により、Orano Groupはモンゴル初のウラン採掘・精錬プラントを建設することが可能となる。内陸国のモンゴルにとって、鉱山パートナーシップは重要な外交戦略ツールである。
  • 世界原子力協会によると、モンゴルのウラン埋蔵量は約6万500トン。ウラン鉱山の町Mardaiが閉鎖されて以来、モンゴルは中国、ロシア、チェコとウラン探査協定を締結している。フランスはモンゴルで初めてウランを精錬することになった。
  • モンゴルの膨大なウラン資源は、モンゴルに大きな利益をもたらすだろう。外国投資家の多様化は、中国とロシア以外の国との関係を発展させようとするモンゴルの第三隣国政策を拡大する戦略として有用である。
  • Orona Group取締役会長のClaude Imavuen氏は、「地政学的に、ロシアと中国の間に位置するモンゴルの天然資源により、モンゴルはフランスの重要なパートナーとなっている」と述べた。
  • フランスにとってモンゴル産ウランは、国内および欧州連合のウラン需要を満たすことができる重要な新資源である。フランスは電力の約70%を原子力から得ており、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタンなどの中央アジア諸国でウランの探査を行っている。世界原子力協会によると、ウランの需要は2030年までに27%増加すると予想されている。世界的なウラン需要が増加している現在、モンゴルは気候問題に重要な貢献をする戦略的な地位を占めている。この地域の地政学はすでに緊迫しており、クリティカルミネラルをめぐる世界的な競争により、モンゴルには野心的な経済成長計画を支援するパートナーがいる。

情報源:itoim.mn