この会議でモンゴルのクリティカルミネラル埋蔵量と潜在性、モンゴルのクリティカルミネラル分野における共同プロジェクト、モンゴルのクリティカルミネラル分野におけるとモンゴルと韓国間及び多国間協力、同分野におけるモンゴルと韓国の研究開発協力の方向性に関する議論が行われ、「クリティカルミネラル協力に関する合同委員会」の活動についても議論された。この会議で両国は下記4つの方針で協力することに合意した。
- モンゴル・韓国共同レアアース研究センターの設立
- 人材育成(モンゴル人の学生を韓国の修士課程および博士課程に入学)
- クリティカルミネラル加工施術のモンゴル現地化
- モンゴルと韓国の共同ビジネスインキュベーターを設立し、投資に関心のある韓国の企業や投資家とモンゴルの鉱山会社を結びつけ、5年間、双方が利益を上げる機会を創出
モンゴル・韓国共同レアアース研究センターが韓国からの無償援助により開発されることになった。同センターの受託先は韓国地質科学鉱物資源研究院(KIGAM)である。プロジェクトは3~5年かけて実施され、97億ウォン(690万米ドル)が融資される予定だ。韓国地質科学鉱物資源研究院(KIGAM)は、このプロジェクトの枠組みの中で、分析・選鉱設備や装置の供給、専門人材の訓練が実施されると強調した。また、モンゴル地質調査・研究センター国営有限会社に基づいて設立される共同研究センターのプロジェクトサイトを視察した。
モンゴル・韓国合同委員会の第1回会議に韓国側から産業通商資源省のHohyeon Lee副長官、産業通商資源省の石炭・鉱物資源部のDae-hwan Jung部長、韓国鉱害鉱業公団(KOMIR))のChoi SinJin対外協力局長、韓国地質資源研究院(KIGAM)のKim Se Jun副会長、Korean Energy Technology Evaluation and Planning(KETEP)のKi Son Yo産業技術局長およびその他の代表者、モンゴル側からは、J. Ganbaatar鉱業。重工業大臣、D.Dashnyam首相補佐官、L.Bayarmandal鉱物石油庁長官、Erdenes Mongol国営有限会社のS.Narantsogt社長が参加した。
Kim Jin Gu駐モンゴル大韓国特命全権大使は、「モンゴル・韓国共同レアアース研究センター」が開設されたことを大変嬉しく思う。 このセンターの開設はモンゴルと韓国の関係にとって非常に重要な意味を持つ。 韓国はリチウムやグラファイトなどのクリティカルミネラルを使ったバッテリーを生産している。 将来的には、民間部門の投資が増加し、両国間の経済関係が発展し、より活発になることを期待している」と述べた。
韓国地質科学鉱物資源研究院(KIGAM)のHo Sok Chonマネージャーは、モンゴルには天然資源がたくさんあるが、経済指標は速くない。発展途上国による、クリティカルミネラルの研究センターの設立や技術の導入、採掘は発展へ貢献できる。 韓国は鉱物資源がほとんどない国だ。 輸入に依存している。 したがって、不確実な輸入環境のさらなる安定化、輸入業者の多様化、多くの好結果が得られることが期待される。韓国は先進技術において他国と比較して先進レベルにある。そのため、先端技術を活用したクリティカルミネラルの需要が高まっている。モンゴルにはクリティカルミネラルの埋蔵量があるが、それを供給する市場や加工技術が不足している。 しかし、韓国はクリティカルミネラルの需要が非常に大きく、クリティカルミネラルの輸入に40兆ウォンが費やされている。ほぼ100%輸入品だ。鉱業は非常に危険だ。鉱山があるとしても、それが完全に開発されて利益が得られるという保証はない。 したがって、両国の共同インキュベーターを通じて、韓国の投資家とモンゴル企業は完全にリスクのない環境で運営されることが計画されている。来年からモンゴルにクリティカルミネラルの選鉱・処理装置が供給・設置される予定だ。加工テスト後、2025年以降に第一段階の製品の一部を生産できると予測している。両国はウィンウィンした関係で協力できると期待していると述べた。
韓国のPak Jin外相は2022年にモンゴルを訪問した際、「モンゴルでバッテリー生産に利用されるレアアースなど豊富である。この資源を韓国のインフラ、技術と組み合わせて、より高い成果を達成する方法を積極的に模索する」と発表した。
情報源:Bloomberg