2023年10月のフランスへの国賓訪問中に、モンゴルのU.Khurelsukh大統領はフランスのOrano Mining Groupとのウラン採掘に関する投資協定のための議定書に署名した。 これに関連して、記者団がDornogobi県Ulaanbadrakh郡に位置するZuuvch Ovooウラン鉱山プロジェクト現地に入り、記事を掲載したところ概要は下記のとおり。
  • Zuuvch Ovooウランプロジェクトは 1997年に探査作業が始まり、2010年に鉱床が正式に発見され、2021年からは世界の先進国でテストされているインシチュリーチング法(in situ leaching、 原位置浸出法)による技術試験が行われた。 技術試験が終了してから1か月以上が経過している。
  • 同社のG.Badrakh事業担当者は2年間の技術試験の過程で自然に悪影響を与えず10トンのウランを採掘したと述べた。
  • Zuuvch Ovoo鉱床、Dulaan Uul鉱床の確定埋蔵量は100,345トン、可採埋蔵量は70,000トンだ。これは過去20年間、確定された最大のウラン埋蔵量である。年間2,500トンを採掘できる。
  • 2019年から2021年にかけて、Badrakh EnergyはDornogobi県に35億MNT、ライセンス料金として10億MNT、土地利用料金として10億MNT、2006年以来地元開発に78億MNTを費やした。投資協定が締結されたら、2025~2028年にプラントを建設する予定である。フル稼働で生産すると、年間 2500 トンのウランを採掘できる。
  • Badrah Energy社のMark Meleard社長は、投資協定が締結されれば、プロジェクトの総投資額は16億米ドルとなる。 また、採掘期間中にモンゴルでは20億米ドルの税金と手数料を支払うと推定されている。同年には、地元の社会経済開発プログラムに100万米ドルを投資する予定だ。フランスで確立された議定書に従って、モンゴル政府は優先株主になることに同意した。 その結果、モンゴル政府は投資する必要はない。採掘が開始時から優先株主から10%の配当を受け取ることで合意に達した。
  • Erdenes Mongol国営株式会社のNarantsogt社長:当社はOyu Tolgoi社の普通株式の34%を所有している。一般株主が配当を受け取るのは、投資契約が締結され、法律に従ってプロジェクトが収益を上げた後でのみであり、ロイヤルティは5%で恩恵は低かった。 今回も過去の大型プロジェクトで犯した過ちを繰り返さないため、当初からプロジェクトの収益性に関わらず10~19%のロイヤルティ、製品は販売されてから10%の配当を受け取る取り決めを投資協定に盛り込む予定だ。
投資協定が予定通り完了し生産が開始されれば、エネルギーの自立、経済的利益、新規雇用など、多くのことが始まる。 最も重要なことは、大きなプロジェクトを推進するためにモンゴルにとって有益な方法で投資協定を締結し、モンゴル人がその恩恵を受けることができるようにする必要がある。投資協定の決定権はモンゴル国会、国会議員に保有されている。

情報源:news.mn