ウランバートルでMongolian Mining Week 2023フォーラムが開催された。今年は2年目となっる。 この会議では鉱業のあらゆるレベルの関係者が、差し迫った問題について5日間にわたって議論する予定だ。 会議では鉱業の国際競争力を決め、新たな投資環境を創出する法改正、製品輸送、インフラプロジェクト、責任ある鉱山開発の方向に向けて行われている活動に焦点を当てている。この会議にはオーストラリア、オーストリア、カナダ、米国、韓国、中国、ロシア、ドイツ、インド、日本、フィンランド、南アフリカ、アラブ首長国連邦、フランス、スペイン、パキスタンを含む20カ国から300人以上のゲスト代表者と投資家、国内企業の代表者3,000名以上が参加した。スピーチ、講演の概要は下記のとおり。
 
U.Khurelsukh大統領:モンゴルは、投資環境の改善と投資家の利益保護の方向に向けて包括的な改革を行っており、投資政策をさらに改善し、安定的かつ一貫性を持ち、「信頼できる、長期的なパートナー」であるという原則を堅持し、資環境を改善している。
モンゴル鉱業協会会長 G.Battsengel:「国際諸国における鉱物資源産業の競争力」というテーマで講演を行い、わが国の地質探査は停滞しているため、海外からの投資が減速し、確定された鉱物資源埋蔵量が不足している。モンゴルは今年、地質探査に4,200万USDを費やしている。 世界が 112 億ドルを費やした。 世界がグリーン経済とグリーン投資に向けて動いている現在、石炭部門への投資が減少することは明らかであるため、銅、金、希土類元素の埋蔵量を増やすために探査資金を増やす必要がある。
Ivanhoe Mines社の社長であるRobert Freedland:モンゴル国民はOyu Tolgoi鉱床から何世代にもわたって恩恵を受けるだろう。 将来的には、Oyu Tolgoiのような 20 の鉱床が銅の消費量に対応できる。モンゴルのゴビ地域には膨大な銅と石油の埋蔵量がある。 したがって、新しい資源の探査を強化する必要がある。 過去 20 年間で、掘削せずに埋蔵量を確認できるハイテク技術が世界に導入された。モンゴルには、持続可能なグリーン開発を支援し、新しい鉱床を開発するために最新のハイテクを活用する機会がある。 新しいテクノロジーを導入し、現地化することで、経験を世界の他の国に輸出する機会もある。 モンゴル人は熟練した鉱山専門家を育成することで、他国との差別化を図ることができる。コンゴとモンゴルは近い将来、鉱業の発展をリードする可能性がある。弊社はコンゴでOyu Tolgoi鉱床に相当する大規模な銅鉱床を経営しており、毎週 301,366 トンの銅が生産されている。 将来的には65万トンの銅が選鉱される予定。言い換えれば、世界で3位にならぶグリーン銅鉱山だ。モンゴルにはチリやコンゴなど多くの競争相手がいる。 Oyu Tolgoiという一つの鉱山に限定するのではなく、Oyu Tolgoiのような他の鉱床を見つけるためには、投資家に敬意を持って接し、安定した政府政策と投資環境を作り出すことが重要だ。
Ch.Khurelbaatar経済開発大臣: 今年の最初の8か月の時点で、経済は6.5%成長した。我々は基本的にこのパンデミックの困難を乗り越えた。経済が安定した。モンゴルの外貨準備高は41億ドルに達した。 国内外の支払いはすべて期限内に支払われており、パンデミック、戦争、地政学的困難にもかかわらず、経済は将来的に安定し、成長すると予想されている。将来の経済成長率を7%に引き上げるため、投資を呼び込み、鉱業セクターを2019年のパンデミック前の水準に引き上げる取り組みを進めている。投資額は年々減少している。 モンゴルは投資家を誘致するために世界各国と競争しているため、この分野で多くの取り組みを行う必要がある。 したがって、我々は投資に対する障壁を可能な限り減らすことを目指している。 投資に関する不満が多いことは否定できない。
 経済開発省の設立以来、外国投資に関連する苦情は閣議で議論されてきた。現在、寄せられた苦情 67 件のうち 14 件が解決され、残りの 53 件は解決中だ。 投資家の提案や苦情に関する問題をどのように解決するかが喫緊の課題となっており、税務紛争解決委員会と同様の投資利益保護委員会を設立した。その委員会が解決できない場合、投資家には仲裁または裁判所に苦情を申し込む選択肢がある。希望すれば、国際仲裁に直接申し立てを行うこともできる。
 さらに、税法と投資法の間には矛盾があり、政府の検査が減少する。税金関連の問題は税法のみで処理され、投資家関連の問題は投資法のみで解決される。投資家に関わる裁判紛争は最長16.2年も解決されないケースもある。 裁判官も自主的にこの問題に取り組むべきである。審査員は自らの業界を革新し、投資家に困難を引き起こさないように率先して取り組むべきだ。
 
モンゴル石炭協会会長のJ.Zoljargal:インフラ開発、国境検問所の通過能力の改善などにより、モンゴル石炭輸出が順調に進んでいる。また、Oyu Tolgoiプロジェクトが進んでいる。 それに加えて、フランスの投資によって間もなくウラン採掘も開始されるとの期待もある。 しかし、モンゴルには大規模な戦略的投資家がわずか数社しか存在していない。新たな投資家、中規模の鉱山会社、探査会社はモンゴルに来ていない。なかなか入ってこない。 その理由は、第一に、モンゴルの投資環境はリスクが高く、政治的および法的環境が変化しているためだ。 第二に、モンゴルへの投資はあまり利益がない。特に処理する場合、モンゴルでは生産コストが高い、交通費が高い、税金が高い。
情報源:News.mn