世界最大の鉱業会議である PDAC-2023 に、モンゴルは 「モンゴルの日」-会議を開催した。 例年に比べ、今年の「モンゴルの日」で発表されるプレゼンテーションやプロジェクトは革新的で最新のものであり、モンゴルに関心のある新しい投資家や新しい企業が「モンゴルの日」に参加した。モンゴル企業は、金プロジェクトに加えて、リチウム、ニッケル、コバルト、グラファイトの案件を紹介した。
上記の鉱物の探査、投資、および需要は、PDAC-2023の主要な議論のトピックである。「モンゴルの日」に参加するために約100人の外国人投資家と企業の代表者が登録され、その約半分が参加した。これは例年よりも多い数だ。
「モンゴルの日」を開き,J.Ganbaatar鉱業・重工業大臣がスピーチを行った.スピーチの概要は下記のとおり。
まず、企業や投資家からよく聞かれる問題をどのように解決しているのかを紹介し、参加者の関心を集めた。 彼は投資家に、モンゴルの鉱業部門が直面している問題に優先順位を付け、
それらを段階的に解決していることを紹介した。 鉱業が直面している主な問題を下記のとおり解決している。
  • 長年にわたり探鉱権を発行していなかったのをやめ、オンライン入札方式により探鉱権の発行を開始した。世界のどこからでも、投資家はモンゴルで探鉱権を取得できる。 また、4月には鉱物資源法改正案が国会に提出される。同法案には、請願書による探鉱権の再発行が規定された。
  • ロイヤルティを投資家にとって有利になるよう改定している。銅価格が8500ドル/トンである場合、ロイヤルティは19%である。これを8.7%まで削減している。銅の高いロイヤルティにより探鉱が終わってが開発できない状況にあった鉱床が開発されることが可能になる。
  • 鉱業権の譲渡にかかる税額を明確にした。鉱業権譲渡税は、取引価格から計算される。 取引価格が低く設定されている場合、最初のオークションで得られた価格から計算される。
  • 鉱業に対する地元の人々の態度を変えるために多くの取り組みが行われている。 たとえば、ロイヤルティを地元に多く割り当て、それを地元開発に費やす問題を解決されている。
企業や投資家をあらゆる面で支援し続けることを繰り返し強調しプレゼンテーションの次の部分で、モンゴルへの投資の可能性と興味深い地質学的潜在性について説明した。
 まず、モンゴルにおけるクリティカルミネラルと希土類元素の埋蔵量と鉱床の可能性が紹介された。近国のレアアースの大規模な鉱床は、モンゴルの西部の近くに位置している。これにより、地質構造的に大きな鉱床が発見される可能性が高い。レアアースに加えて、大量の金の埋蔵量が発見される可能性がある。国家予算投資により、東部地域の総合地質図が作成され、金の探査を行えば、金埋蔵量発見は十分可能であるとの結論に達した。
 
 オーストリアのAsian Battery MineralsはBHP Groupの技術支援を受け、モンゴルでリチウム、ニッケル、グラファイトの調査を最初の結果が好調だったと紹介した。また、モンゴル法人のTsogsh有限会社のD.Enkh-Erdene社長は、Uvs県で2016年以来、ニッケルとコバルトの調査を行ってきた。2箇所で125メートルのボウリング調査を行いニッケル、銅およびプラチナが見つけられた。探査作業が効果を発揮する可能性が高いため、今年は3000メートルまで掘削する予定。探査には多額の投資が必要であるため、関心のある投資家と協力する用意があることを強調した。
 「モンゴルの日」の第2部では、金と銅の企業が案件を紹介た。 まず、Oyu Tolgoi社の坑内採掘担当ディレクターであるJacques van Tonder氏がプロジェクトの進捗状況を発表し、坑内採掘の準備が整ったことを報告した。Oyu Tolgoi案件は、10 年以上で最大の外国投資と最大の開発が完了した現代のモンゴル鉱業のベンチマークとなっている。
 Erdene Resources DevelopmentとXanadu Minesは、モンゴルで最も長く安定した探査を行い、資源埋蔵量を発見した企業だ。 一方、両社はモンゴルの地質探査の可能性を示す明確な例であり、モンゴルに投資する投資家にとって良い例であると言える。
  モンゴルで 20 年以上にわたって探査を続けてきたErdene Resources Developmentは、Bayan Khundiiの金鉱床を発見し、開発段階に進める準備をしている。 同社、Mongolian Mining Corporationと協力関係を築き、投資を受けることを決定した。Xanadu Minesは、世界最大級の企業であるZijin Miningから出資を受け、プロジェクトの着工準備を進めている。 どちらのプロジェクトも、今後数年間で生産を開始する予定であることを強調した。
 また、モンゴルのKhan Altai Resourcesが案件を紹介した。合計86トンの金埋蔵量を確定した。開発と採掘は 2 段階で実施されている。 第一段階では年間300万トンの鉱石を処理するプラントを開発し、次の段階では1,000万トンの鉱石を処理する能力が追加される。 第1段階は今年稼働し、生産が開始され、第2段階は2026年に稼働し、生産が開始される。

情報源:News.mn