田村えり子JICAモンゴル事務所長にインタビューした。
―新国際空港は15年間日本のマネージメント契約で操業する。日本式マネージメントの特徴は?
―一番はサービスの精神的満足度、質に重きを置いている。空港は飛行機に乗るだけの場所ではない。多くのレストランや店があり、観光客の興味を引くサービスがあることを注視する。日本では中にマッサージを受けられる空港が多く、温泉があるところもある。観光客だけでなく、地域の人々が休日に訪れ、飛行機の離着陸を見ながら家族で楽しい時間を過ごせる。日本式マネージメントを普及させることで、観光客の興味を引く場所になる。サービスの質を向上させることで、新国際空港に興味を持つ運輸・観光会社の数が増加すると期待している。現在のチンギスハーン空港は年間40万人の顧客を受け入れられるが、新国際空港は200万人ほど受け入れられる。現在の空港は滑走路が一方通行で離着陸しているため、気象条件で欠航の可能性が高く、空港利用が70%ほどであるが、新国際空港は2方向から離着陸ができる。空港利用が100%に近づくと言うこと。欠航や遅延の可能性が減ることで乗客、観光客の数も増えると見込んでいる。
―日本モンゴル教育病院は評判がいい。この病院にも日本式マネージメントが盛り込まれているか?
―この病院はモンゴル初の病院専門家人材育成、開発を重視した大学病院だ。日本には大学病院が多くあり、国立だけでも40近く、私立はそれ以上だ。患者を治療することを重視するだけでなく、家族にも注意を向ける。例えば患者の家族に助言する部屋を特別に用意した。小児科病棟に絵本や玩具を置くなど、子どもたちが安心できる環境を整えるのを大事にした。
―日本で働き、日本人と結婚した多くのモンゴル人がいる。特別技能実習生制度はどの程度行われているか?
―日本が特別技能実習生の受け入れ契約を9か国と締結したうちのひとつがモンゴルだ。これに関連し、近年日本で学び日本語を勉強する興味がある人々の数が増加している。また日本の人手不足、経済状況によってモンゴルから労働力を受け入れるのに興味がある企業が増えている。東京だけでなく、熊本県、北海道など地方からモンゴルの労働力に興味を持った人々がかなり来ていると聞いている。その中でも介護、建設分野で受け入れることが多い。
―日本・モンゴルパートナーシップ協定を締結して4年ほどになった。モンゴル企業が日本市場に出るどんなチャンスがあるか、これについての支援は?
―経済パートナーシップ協定で与えられた減免条件を利用し、相互利益の経済関係を強化する必要がある。中でも農業分野に長所を利用すべきだ。牧畜製品は現在国内供給を満たすのみ加工しているが、質と安全性を確保する方面で協力、案件プログラムを実施する必要がある。輸入に代わる、輸出規模の製品の生産に支援する。

情報源:dnn.mn