国際通貨基金(IMF)は、昨年9月に発表した政策提言を含めた報告書を更新した。前回の報告書では、2024年のモンゴルの経済成長率は4.5%と予想されていたが、今回は6.5%に急成長すると予想された。予算修正と給与と年金の増額、そしてErdenes Tavan Tolgoi社の配当の効果により、短期的には成長が刺激されると予想される。
 しかし、今後数年間は、外部からの圧力と高インフレが重なり、経済成長が鈍化すると考えられている。さらに、雪害により畜産業が大きな損失を受けたため、モンゴルの経済成長が鈍化する可能性が高い。また、久しぶりの黒字となった経常収支も、石炭価格の下落と輸入増加により大幅な赤字に戻る見通しだ。このため、IMFは外貨準備高が2023年後半の水準から大幅に増加することはないと予測している。さらにIMFは、モンゴルが現在の財政政策を変更しなければ、同国の対外債務は中期的にGDPの50%を超えると予測されると警告した。

情報源:Bloomberg